Bitter Life

30歳から始めた妊活、不妊治療の記録です。人工授精、体外受精、人工死産、胎盤遺残、その後の妊娠について書いています。

産後53日目 胎盤ポリープ緊急入院⑤ 東京の病院へ転院決定

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翌日、入院2日目。
体調も普段とほぼ変わらない。
点滴が効いているのか、貧血っぽい感じもない。

 

面会時間が始まる14時から、夫がすぐ来てくれた。
大学病院側は今日もう一度、話し合いの場を設けてくれるそう。

 

夫にはあまり「東京の病院がいい」と強く主張しないようにたしなめられた。
相手だって人間なんだし、転院希望なら適当でもいいかとも思われる可能性だってある。
おそらく引っ越し先で一番大きな病院はここで、もしかして今後もお世話になることもあるかもしれない。
確かに気まずくなるのは避けたい。

 

夕方になり、先に内診をすることになった。
点滴と導尿をつけながらの移動に慣れなくて、ゆっくり歩いていたら
佐藤医師がすかさず、低いトーンで「なに?痛いの?」
やっぱりこの先生、わたしは言い方やしゃべり方がキツく感じてしまう・・・。
声自体は可愛いのに・・・。
命を扱ってるわけだし、医者がみんな優しい人だけじゃないのはわかってるけど・・・。

 

診察後に別室にて、夫を含めての話し合いが始まった。
佐藤医師、おそらく佐藤医師より立場が上の年配の女医、若い男性の医師2人がいた。

 

もう一度状況の確認やリスクの説明。
昨日の話とほぼ変わらない。
この大学病院で治療していくなら経過観察は考えられない、という方針。
とてもじゃないけど「経過観察にしてください」とも言えない空気だった。
また泣きながら話を聞くことになってしまった。

 

塞栓術の手術は比較的まだ新しい手術で、そんなにたくさんの人が受けたことがある手術ではないらしい。
胎盤遺残になってしまった原因として「不妊治療して凍結胚盤胞で移植する人が増えているので、胎盤遺残になる人も増えてきていますね」とも。

 

あぁ、これもかと。
1回の採卵で初期胚1個、胚盤胞6個を凍結できた。1回目の移植で妊娠できた。
これはわたしにとってメリットになった。
けれど、体外受精のほうがなりやすいと言われた絨毛膜下血腫になり、それは死産につながった。
さらに胎盤遺残にもなった。
体外受精での妊娠のリスクも、自分には重くのしかかってきた。
もちろん体外受精で妊娠して無事に出産している人だってたくさんいる。
あくまで「わたしの場合は」なんだけど・・・。

 

塞栓術を受けても妊娠できる人は多いらしい。
でもリスクもある以上、術後どうなるかなんて実際に手術を受けてみないとわからない。
血腫→死産→胎盤遺残という流れから考えても、術後ダメになる可能性は高い気がした。
どうしても出血が止まらない事態になってやむを得ない場合はもう仕方がないけど、できればすすんで手術を受けることは避けたい。
わたしも夫も同意見だった。
賭けには出たくない。
もし一人でもこどもがいる状態だったら、最悪ダメになっても一人を育てていこうと思えるのかもしれないけど・・・。

 

嗚咽を漏らすわたしの横で、夫がうまいようにしゃべってくれた。

 

これ以上急変しなければ明日退院させてもらい、東京の病院へ向かうことが決まった。